2018年11月24日

阪神タイガース「ファン感謝デー2018」の件などを前振りに、「阪神園芸 甲子園の神整備」

昨日(11/23・勤労感謝の日)は、阪神タイガース「ファン感謝デー2018」はじめ、埼玉西武ライオンズ広島東洋カープ東京ヤクルトスワローズ読売巨人軍横浜DeNAベイスターズ東北楽天ゴールデンイーグルスでファン感謝イベントを開催。
(中日ドラゴンズは17日、千葉ロッテマリーンズは18日に開催済み。今日・24日は北海道日本ハムファイターズ、25日は福岡ソフトバンクホークスとオリックス・バファローズで開催)
ちなみに、西武はメットライフドームに選手が登場する前に所沢市内で優勝パレードも実施。
そのあたりの詳しいことはこちらもご覧いただくとして、
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スローガーンの方はさておき、阪神タイガースのイベント内容の一部紹介。

ファンにとっては罰ゲームどころか(競争率の高い)夢の体験。
という流れで、今回のメインはこの本。
阪神園芸 甲子園の神整備📖阪神園芸 甲子園の神整備

矢野監督は既にこの本を読まれているかと思いますが、まだ読んでいないのであればぜひ春のキャンプインまでに読んでいただきたいと思います。甲子園レベルのグラウンド整備は一朝一夕できるものではなく、この本に書かれているようにしっかりとした下準備が必要。それは選手育成でも同じことだということに、矢野監督はすぐに気づかれると思いますが、球団の背広組や親会社の幹部のみなさんには響かないかも(^_^;)

ちなみに、グラウンドキーパーのチーフ自身が「神」整備なんて、自惚れてね?!
と思いきや、本のタイトルは著者自身が決めたものではないとのこと(^_^;)
【今年は11月25日開催予定】

📖金沢健児「阪神園芸 甲子園の神整備 グラウンドの匠たち」(毎日新聞出版
阪神園芸を知らずして、甲子園は語れない!
日本球界全体が羨む、驚異的なグラウンド整備の神髄に迫る。

土砂降りの雨で水浸し、重機の轍でデコボコ......そんなグラウンドも瞬く間に回復させ、不可能と思われた試合も成立させてきた、甲子園の最強グラウンド整備集団「阪神園芸」。
同社グラウンドキーパーのチーフを務める著者が、その職人技のすべてを明らかにする。
甲子園野球の舞台裏、阪神タイガースのメンバーとのエピソードなども満載。
春のセンバツ第90回、夏の選手権第100回、阪神園芸設立50周年という節目の年に贈る、野球ファン必読の一冊。

<目次>
●はじめに
●第1章 グラウンドキーパーの正体
●第2章 「神整備」は一年がかり
●第3章 甲子園と共に生きてきた
●第4章 チームで継承する職人技
●おわりに
【2018年8月発行/2018.11.3読了】

【備忘録】
はじめに
・私たちは「神」などというようなたいそうな存在ではない。むしろ、地味な裏方
・グラウンドキーパーの仕事を知れば、選手たちのプレーではなく、そのプレーを生んだグラウンドにも目がいくようになる

第1章 グラウンドキーパーの正体
・阪神園芸は造園業がメイン。(著者が部長を務める)甲子園施設部は阪神甲子園球場と鳴尾浜二軍練習場の整備を担当(グラウンドキーパー15名)
・内野が土で外野が天然芝の球場は日本では甲子園のみ。総天然芝化は高校野球でも使う以上、内野の芝管理が困難なため実現不可能
・グラウンドは生きている(芝も土も)

第2章 「神整備」は一年がかり
・よいグラウンドとは「水はけ(排水能力)がよく、水持ち(吸水・保水能力)がよく、弾力がある」
・水はけの良さは、グラウンドの勾配(ピッチャーマウンドを頂点に内外野のフェンスに向かっての勾配)が一定のおかげ
・水持ちの良さは、土を頻繁に掘り返して不透水層ができないようにしているから
・イレギュラーバウンドが少ないのは、表面2〜3センチが走りやすい硬さに固め、その下20〜25センチ分弾力性のある土を敷き詰めているから
・1〜2月は甲子園の整備作業優先(その間、選手は自主トレ、キャンプ、鳴尾浜で練習)
・土はぬか床のようなもの
・最大のミッション、トンボかけ
〜試合途中の整備なら、凹んだ部分の土をならすことを優先
〜試合後に勾配を意識した整備
・ラインをまっすぐにひけるかどうかは土次第(土が歪んでいればうまくできない)
・昔は石灰を水で溶いたものをじょうろに入れてラインを引いていたが、今は宮古島のサンゴを砕いた粉でラインを引いている
・掛布雅之さん、平田勝男さん、和田豊さんらは土の部分をもう少し柔らかくするように、またオマリー選手やブラゼル選手からは固くするように言われたものだが、鳥谷敬選手は「グラウンドは選べない」と理由で要望は言ってこない
・阪神の選手にとって守りやすいグラウンドは相手選手にとっても守りやすいグラウンド(タイガースの選手にとって大きく不利にならない程度で相手選手の要望も取り入れる)
>そもそも、(2017年CSセ1st第2戦&第3戦はじめ)近年は阪神園芸の神整備で遂行できた試合はたいてい負けてるし(^_^;)
頭で走る盗塁論 駆け引きという名の心理戦 (朝日新書)
・赤星選手の体調次第でグラウンドの硬さが変わっていたこともある(走れないときは硬めにしない)
・夏の甲子園で5回裏終了後にグラウンド整備時間を設けるようになったのは、整備のためというより、審判の健康管理、水分補給のための時間


第3章 甲子園と共に生きてきた
・甲子園球場の職員だった母親のツテで自由に出入りできた幼少時代
・秘密の中学生バイト(スコア出し)から
・高校卒業後一度は別の会社に就職したが、グラウンドキーパーの空き募集に応募して転職
・昔は職人気質の先輩が多く、ピリピリとした雰囲気だった
・自分自身がチーフになったときに、星野監督下で優勝。感謝もされた
・グラウンドは、日々のささいな心がけで変わる。出張整備して甲子園に近い状態にできても、1年もたつと元の木阿弥なことが多い
・2014年の日米野球ではMLBのグラウンドキーパーも来日。ピッチャーマウンドの高さだけでなく、マウンドに入れる土の厚みや面積などが、すべて規格として決まっているため。そして、規格に合わないところはビシビシ指摘はしてきたが、自分たちで整備し直した
・日米野球を契機に甲子園も「マウンドクレイ」に切り替え


第4章 チームで継承する職人技
・野球経験より、足元への意識が重要
・グラウンド整備は「職人技」である以上に「体力仕事」。ベテランの職人技を若手の体力で補完。さらに、体調管理も重要
・マニュアル化できない仕事で、本当のノウハウは体と頭で覚えていくしかないが、効率的に技術を伝えることは常に意識している
・あえて任せれば考える職人になる
・グラウンドキーパーの動きをよくするのは、作業全体を見通している人がひとりいて、技量的に優れている人が後輩の指導に回る仕組みが理想
・大事なのは、引き継げる人を複数見つけておくこと
・作業は早く、休みを長く
・私たちは「選ばれた者ではない」。持ち上げてもらうのが当たり前という感覚が身についてしまうのが一番危ない。しかし、誰でもできる仕事をしているわけではない


【参考書評等】
文春オンライン/嵐のメンバーも気遣った 神整備「阪神園芸」が語った甲子園の流儀
日刊SPA/甲子園の“グラウンドを守り続ける”男。「神整備」と呼ばれる職人芸
Amazon書評
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posted by スーパーサウスポーあさちゃん。 at 07:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | 読書記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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