2025年01月29日

【訃報】経済アナリスト・森永卓郎氏(67)の件などを前振りに(故人の本ではなくて)生島ヒロシ・岩本さゆみ「日本経済 本当はどうなってる?」

慎んでお悔やみ申し上げます。
がんで闘病中ということは知ってはいましたが…
最後の📻出演の時点でもうすぐ終わりだと悟っていたのか?
ちなみに、故人の書籍に関しては当ブログで書評があるのはがん発覚前に上梓の2冊のみ。
ビンボーでも楽しい定年後 (中公新書ラクレ 632) - 森永 卓郎2019年3月12日付
庶民は知らないアベノリスクの真実 (角川SSC新書) - 森永 卓郎2014年6月12日付

現在UP待ちのものもなく、図書館で予約中のものが以下の2冊で順番的に当面回ってきそうにないことはさておき…
書いてはいけない - 森永 卓郎マンガ 誰も書かない「真実」 日航123便はなぜ墜落したのか - 森永卓郎, 前山三都里, 青山透子

故人が亡くなる前日(27日・月)の早朝にはもう大竹まこと氏の番組のほかにもう1つラジオ出演。
という流れでこの本。

日本経済 本当はどうなってる? - 生島 ヒロシ, 岩本 さゆみ
📖日本経済 本当はどうなってる? - 生島 ヒロシ・岩本 さゆみ

対談形式の本になっていて、内容はわかりやすかったです。

内容に関しては、(懸念事項は示しつつも)全体的には将来に対して楽観的な見方をする方の本かと…


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📖生島ヒロシ・岩本さゆみ「日本経済 本当はどうなってる? 」(青春新書インテリジェンス
◇内容紹介(出版社より)
「日経平均株価」史上最高値を更新! 32年連続「対外純資産」世界一…なのに、我々国民はその恩恵を感じられないのはなぜ? GDPが世界4位に転落! 政府の借金1200兆円突破!…でも、それほど悲観しなくていい理由とは? この物価高・円安はいつまで続く? などなど、気になる経済ニュースの疑問を、 FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を持つパーソナリティと、元為替ディーラーの“お好み焼き経済学”者、ラジオでも大人気のコンビが解き明かす、日本経済「超」解説書。

◇目次(「BOOK」データベースより)
1章 30年以上連続「対外純資産」世界一!世界一資産がある日本で、生活が厳しいのはなぜ?
2章 世界の経済トレンドが“新たなフェーズ”に突入!?この物価高はいつまで続く?円安はなぜ起こる?
3章 日本政府の借金、1200兆円を突破!「国の借金は増えても大丈夫」「将来にツケを残す」実際はどうなの?
4章 主要国で断トツに上昇している国民負担率!消費税は上がるばかりで、なぜ下げられないの?
5章 「100年安心」の年金制度の本当のところ 年金はこの先も大丈夫なの?老後資金はどう確保するべき?
6章 経済のプロたちはコレにお金をかけている!人生100年時代、「何に」「どう」投資するのが賢いか

◇著者紹介
生島ヒロシ(いくしまひろし)
1950年宮城県気仙沼市生まれ。パーソナリティー。米カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業後、TBS入社。89年に独立し、(株)生島企画室を設立、所属する多数のタレントの指導とプロデュース業にも励んでいる。98年から続くTBSラジオ系『生島ヒロシのおはよう定食・一直線』をはじめ、テレビ、イベント司会、講演など幅広い分野で活躍中。『70歳からの「貯筋」習慣』『70代現役!「食べ方」に秘密あり』(いずれも小社刊)ほか著書多数。

岩本さゆみ(いわもとさゆみ)
経済評論家・金融コンサルタント・大阪経済大学理事。東京女子大学卒業、青山学院大学大学院修了。日本・アメリカ・カナダ・オーストラリアの金融機関にてバイス・プレジデントとして国際金融取引に従事。金融機関専門誌『ユーロマネー』誌のアンケートで為替予測部門の優秀ディーラーに選出。『新・マネー敗戦』(文春新書)ほか著書多数。
【2024年5月発行/2024.11.5読了】
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【備忘録】

1章 30年以上連続「対外純資産」世界一!世界一資産がある日本で、生活が厳しいのはなぜ?
・名目GDPでは物価と為替変動の影響があって、実際の経済状況の正確な把握がしにくい(岩本)
・IMFのサイトでは実質GDPの方が探しやすい(岩本)
・実質GDP成長率なら、日本の方がドイツの倍(岩本)
・海外投資家は日本経済を悲観していない(岩本)
・日本ダメ論は日本株を安く買いたい勢の情報操作?(岩本)
・2008〜2019年の生産年齢人口一人当たりの成長率なら、G7で日本が一番高い(岩本)
・日本は30年以上連続で「対外生産世界一」(岩本)
・ドル安の動きはドル高以上に速い場合が多い(岩本)
・日本政府の借金の倍近くある個人の金融資産(岩本)
・(世界一資産がある恩恵を受けていないのは)税金や社会保険料の負担が上がっているのが一番の原因(生島)
【1章のまとめ】今は増税より分配優先

2章 世界の経済トレンドが“新たなフェーズ”に突入!?この物価高はいつまで続く?円安はなぜ起こる?
・コロナ禍以前のグローバル化の中でのデフレトレンドから、価格上昇トレンドへ移行(岩本)
・アベノミクスの異次元の金融緩和→円安誘導→輸出拡大→企業収益増加→賃金UP→物価上昇目標のシナリオは最初から懐疑的だった(岩本)
・日本の製造業大手は現地生産比率を高めて為替の影響を受けにくい体質になっている(岩本)
・海外で儲けた収益を、国内で設備投資や賃金UPに使うかどうかは各企業次第(岩本)
・円安効果の恩恵がわからないまま、円安による物価上昇のデメリットが国民を直撃(岩本)
・コロナ禍では海外にある資金が日本に戻ってこなかった→円安要因(岩本)
・トランプ政権下では円安をweak(弱い)→円高を望む、バイデン政権下ではsits(という現状)と表現→中立的(岩本)
・今のドル高は金利差によるもの。金利差が縮小すれば価値のある円が評価されるようになる(岩本)
【2章のまとめ】(購買力平価も鑑みると)1j100円以下はないとしても、円高方向へ調整されそう

3章 日本政府の借金、1200兆円を突破!「国の借金は増えても大丈夫」「将来にツケを残す」実際はどうなの?
・物価上昇と経済成長が継続するなら、将来的には債務比率は低下(岩本)
・極端なインフレで急激な政府債務削減という裏技あり。太平洋戦争後はそうした(岩本)
・国債の「60年償還ルール」があるのは日本だけ。他国は財政黒字のときに償還してるだけ(岩本)
・政府の借金を気にするより、使い道のチェックの方が重要(岩本)
・日本の政府債務の債権者はほとんど日本国民(岩本)
【3章まとめ】資産と債務の両面の議論、入金と出金の透明化と国民側の徹底的なチェックが必要

4章 主要国で断トツに上昇している国民負担率!消費税は上がるばかりで、なぜ下げられないの?
・ここ10数年間の国民負担率は日本が他のG7諸国と比べてもダントツに上昇(岩本)
・高負担を強いるのであれば、国民に安心させるのが政府や行政の役割なのに、危機感をあおるだけ(岩本)
・消費税は価格に埋没しやすい税金(生島)
【4章まとめ】一度消費税を下げて、税収が全体としても下がるのかどうか試してみればいい

5章 「100年安心」の年金制度の本当のところ 年金はこの先も大丈夫なの?老後資金はどう確保するべき?
・繰り下げ支給のメリットを受けるのはそのときから12年以上長生きした場合(生島)
・相続対策として、法人化、あえて非課税限度を少し超える額の贈与の継続で贈与税支払いの証拠を残すという手もある(生島)

6章 経済のプロたちはコレにお金をかけている!人生100年時代、「何に」「どう」投資するのが賢いか
・老後資金は65歳までに4千万円貯めることを目標に(生島)
・運用で資産寿命を延ばす手もあり(生島)
・(相場の格言)山高ければ、谷深し(岩本)
・「今回は違う」と言われた場合は要注意。楽観論が出てきたら相場もピークに近い(岩本)
・「夢と希望とサムマネー」「朝の来ない夜はない。夜明け前が一番暗い」(生島)
【6章まとめ】一番リターンのいい投資先は「健康」


【参考書評等】
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posted by スーパーサウスポーあさちゃん。 at 12:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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