
📖新版 「読み」の整理学 (ちくま文庫)/外山滋比古
この本は、最初2024年10月4日に図書館で借りて2週間後の18日が返却期限だったんですが、結局読了はできず。
次の予約が入っているので、延長も不可。
ということで、読まずして内容がある程度わかる参照先を以下に掲載しておきます。
・<編集者のおすすめ>『新版 「読み」の整理学』外山滋比古著〜「知の巨人」の極意をリニューアル(産経新聞)
未知を読む「ベーター読み」と既知を読む「アルファー読み」をこれを使い分け本当に「読む」とはどういうことか、その極意を伝授する一冊です。
・書評ブログ:『読みの「整理学」』とは?(大杉 潤公式サイト)
アルファー読みとは、例えば前日のプロ野球の試合を新聞記事で読む場合などで、試合を観戦していた人が読めば書かれている内容はよく分かります。
既知を下敷きにした読みの原型は「音読」だと言います。
「音読」は、既知に導かれて読むので楽しいし、ものを読んでいる満足感を与えてくれます。しかし、知っていることをいくら読んでも新しいことが分かるようにはなりません。そういう読書のみでは進歩・変化が難しくなります。
そこで、もう一つの読み方である「ベーター読み」が求められることになります。ベーター読みの典型が「学校の教科書」によって行われるのはよく知られているでしょう。
未知を読む「ベーター読み」の場合、外山さんによれば次の「二つの壁」があるから難しいと言います。
1.未知の文字や表現
2.文字や単語は分かっているのになお、何のことを言っているのか五里霧中という状況
上記1番目の壁は知らない単語や表現を辞書などで調べれば分かるのですぐに乗り越えられるが、問題は「2番目の壁」です。これは調べても分かりません。
「2番目の壁」を突破する一つのヒントは「パラフレーズ」(=説明のための言い換え)だと著者は述べています。パラフレーズにも二種類あって、「言葉を言い換えるもの」と「内容を説明するためのヒントを出すもの」
・読書家に憧れている人に読んでほしい『新版「読み」の整理学』外山滋比古【レビュー】(むろしょう@一人旅好き)
著者は本書で、現代人はわかりやすく具体的、まるでおかゆのような文章を読んでいるせいで、噛む力が落ちていると述べている。
著者がすすめる読書法の一つに素読というものがある。素読とは、文章の意味や内容はさておき、まず文字だけを音読すること。
取り急ぎ、ここまで記載して一旦返却。
「次に借りることができて読了まで至れば追記するかもしれませんが…」
(追記もなしでブログ記事として公開するかもしらんけど…)
P251〜253 ”半読”について
読書もいたずらに先を急ぐばかりが能ではない
時には中断、中絶が大きなはたらきをしている
あえて読みさす( 途中で読むのをやめる)勇気が求められるである
(一旦読みさしても)また先を読み続ければいいし、あるいは永久に”半読”のままにしてもいい
と書いてありますしね(^_^;)
とここまでは、2024年10月17日付で書いたわけですが、その後同年12月17日に図書館で見つけて再度貸し出し。
2025年1月7日の時点での追記は後述のとおり
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📖外山 滋比古 /新版 「読み」の整理学(ちくま文庫)
◇内容紹介(「BOOK」データベースより)
取扱説明書や役所へ提出する書類を読んで、何がなんだか分からない、という経験はないだろうか?自分の知らないこと、未経験の内容の文章は読むのは難しい、それに比べ、知っていることが書かれている文章は簡単に読める。実は読み方には二種類あるのだ。論文など未知を読むベーター読みと既知を読むアルファー読み。頭脳を刺激し、読書世界を広げるベーター読みを身につける方法とは?リーディングの新しい地平をひらく書。
◇目次
◆はじめに
◆序章
1未知が読めるか
2マニュアルがこわい
3論語読みの論語
◆第I章
1わかりやすさの信仰
2スポーツ記事
3自己中心の「加工」
4 音 読
◆第II章
1 教科書の憂鬱
2 裏口読者
3 批評の文章
4 悪文の効用
◆第III章
1 アルファー読み・ベーター読み
2 幼児のことば
3 二つのことば
4 切り換え
5 虚構の理解
6 素 読
7 読書百遍
◆第IV章
1 古典と外国語
2 寺田寅彦
3 耳で読む
4 古典化
5 読みと創造
6 認知と洞察
◆エピローグ「モモタロウ」解読
◆あとがき
◆捕章
本とのつきあい
半読≠ノついて
つれづれ
ふえる
整理
翻訳文化の中のことば
◇著者プロフィール
外山 滋比古(とやま・しげひこ)
1923〜2020年。愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論やエッセイを多数執筆した。40年以上にわたり学生、ビジネスマンなどを中心に圧倒的な支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(筑摩書房)他、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。
【2007年10月初版発行/2024年5月新版発行/2024年10月4〜17日一回目の貸し出し(読了できず)/2025年1月7日読了】
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【追記】(2025年1月7日付)
・知らないことを文章で知るのは、マニュアルに限らず、つねに困難
・未知のものを読んでわかってこそ、はじめて、ものを読む甲斐がある
・知らないことは難しい⇔わかっていることはおもしろい
・悪い悪文〜わかりやすいことを不当に分かりにくくする悪文
・よい悪文〜必然性をもって読みにくくしている文章

・既知は未知の繰り返し
・母乳語と離乳語 〜大切にしたい乳幼児期の言葉の育ち(おやこCAN)
・知能の差は言語の差
外山滋比古 「「読み」の整理学」
— bbdanbomthree (@bbdanbomthree) January 8, 2017
もともと読むというのは音読することであった。意味をとって読む黙読は比較的新しい読み方である。日本でも、戦前、昭和十年ごろまで、新聞を声に出して読むお年寄りがいた。
『ムダ』こそ『文化』であり、
— こまさん (@imogashitabtai) October 8, 2024
『文化』とは、美しいウソである。
数々のムダを昇華したところに文化があり、
美しきウソの集合体こそ文学であり芸術である、とも言えそう。#備忘録 #考察
「日本の大学が講義をすべて日本語ですることができるのは、実にすばらしい近代化の成果なのである。それを可能にした英文解釈法の貢献は偉大であると言わなくてはならない。」
— フバカトッー (@protonsensei) February 26, 2019
外山滋比古の「英文解釈法」(『現代の英語教育・5 読む英語』研究社、1979所収)からの引用とのこと。


【参考書評等】
・Amazon書評
・読書メーター

